南北戦争の激戦地として知られるペンシルベニア州ゲティスバーグから18マイルほど南下したところにあるメリーランドの「カトクティン・マウンテン・パーク」には、「ウルフ・ロック」と「チムニー・ロック」という2つの面白いロックフォーメーションで知られるトレイルがあります。「チムニー・ロック」は一番上にのぼるのにかなり勇気がいりますが、手前からでも景色を楽しむことができ、「ウルフ・ロック」は気をつけて進めばかなり端の方まで歩けるので、印象的なハイキングになると思います。
●エリア:Catoctin Moutain Park (MD)
●ルート:Wolf Rock and Chimney Rock Trail(ループ)
●距離:3.8 mile
●標高差:862 ft
●難易度:🌠🌠
●パーキング:39.634098434896934, -77.45024678108531
パーキングは、パークのビジターセンターの手前で、登山口はその奥です。上の写真がスタート地点で、時計回りで歩く場合は標識の左側の石が並んだ道へ、半時計回りで歩く場合は右側の道へ進みます。この日私たちは、先に「チムニーロック」にいったので(半時計回り)、右の平坦な道(Chimney Rock Trail)からスタートしました。向こうの木にトレイルの始まりを示す三角のブレーズが見えています。
最初は車道(77号線)と並行してフラットな道を歩く感じで、左に折れて車道を離れるあたりから登りが始まりますが、傾斜はそれほど急ではありません。
しばらく進み、「チムニーロック」の標示がでてきたところで、左に入っていくと、ロックフォーメーションに人が集まっているのがみえてきます。
ここから先は気をつけて歩きましょう。特に、岩が濡れている時などは、滑りやすいので、細心の注意が必要です。
ここに来るとみんな当然、正面に見えるトップが平たい「チムニーロック」を目指して進むのですが、近くまでいくと、岩の手前にかなり深いクレバスがあり、それを飛び越えなければ上にのぼれないことがわかります。
これにチャレンジするのはかなりのリスクなので、よほど跳躍力や瞬発力に自信のある人だけにした方が無難。ほとんどの人は、この隙間を覗き込んだ時点で断念します。それでも「ひぇ〜、私にはムリ〜!」と感じるその体験も、この場所に来てみる醍醐味の一つなのでしょうし、近くの岩の上から見る景色も十分綺麗です。
この場所が本当に危険であることは、目立たないけれど、後の方にパークのスタッフが座ってハイカーの様子をずっとモニターしていることを見てもわかります。何かあればすぐ助けにいける体制のようで、そうする必要があるほど事故が起こりやすい場所だということなのだと思います。
近くには注意を促す立て札も色々設置されています。よく読んでみるとこの辺にはガラガラヘビもいるようです。ペットを連れてくるのも禁止。
「チムニーロック」を体験したあとは、もとの道まで少し戻って、次は「ウルフロック」に向かいます。
「ウルフロック」はより広範囲に広がるロックフォーメーションで、気をつけて歩けば岩の上でかなりの範囲を歩き回れます。
私たちが到達した最先端はここでした。
「ウルフロック」から先は、少し緩やかな登りがあり、あとはひたすら下りです。
標識で「ビジタセンター」と書いてある方向に歩いていれば、最終的にパーキングに戻れます。
コースタイムは約2時間。
このパークからさらに20マイルほど南下したところにはFrederickという街があり、その辺も南北戦争時にバトルフィールド(モノカシーの戦い)だったところなので、前後にゲティスバーグと合わせて寄ってみると、ハイキングだけでなくアメリカの歴史も少し学べる旅になるかもしれません。