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シェナンドー国立公園:人が住んでいた跡を確認できるヒストリー・トレイル〜フォックス・ホロー

バージニア

●エリア:Shenandoah National Park (VA)
●ルート:Fox Hollow Trail Loop
●距離:1.2 mile
●標高差:229 ft
●難易度:🌠(Easy)
●登山口:Skyline Drive Mile 4.6

現在シェナンドー国立公園には誰も住んでいませんが、1935年に公園が開設される前はこの地域にも普通に人が住んでいました。このトレイルでは、フォックスという一家が住んでいた形跡を見ることができます。ホロー(hollow)というのは、バレー(valley)やキャニオン(canyon)ほどは深くない小さな渓谷のことで、山あいのくぼみを意味します。人々は、水、安全、プライバシーなどを求めてこうした場所に住むことが多く、ここは近くに小川もあってそれらの条件が揃っていたため「フォックス家の谷」となったようです。トレイル自体は30~40分で回れる簡単なループなので、あまり時間や体力がなくても、散歩気分で歩け、当時ここに住んでいた人々の生活に思いを馳せてみることができます。

トレイルヘッドは、北のフロント・ロイアル・エントランスからパークに入ってすぐ(約3マイル)の「Dickey Ridge Visitor Center」の向かい側です。ビジターセンターに車を止め、道を渡ると看板があります。ここは見晴らしもよく気持ちのいい場所です。

まず少し下っていくと「ディッキー・リッジ・トレイル」と交差するので、左のブルー・ブレーズに進みます。

この分岐には「熊に注意」の警告が貼られています。
もし熊に遭遇したら、目を離さずにゆっくり後ろか横に逸れて、その場所を離れること。けっして走らず、大きな音を立てたりして追い払い、襲われたら抵抗しろ(!?)と書かれています。いきなりこんな警告がでてくると腰がひけるかもしれませんが、シーズン中は子供も含めて多くの人が歩いている道で、私が歩いた時も、でてきたのは熊ではなく可愛いウサギでした。

石のパイルは、フォックス家が林を切り開いて畑にするために土地を耕した時にでてきた石を積み上げたもの。今はこの一帯にも小さな木や草がたくさん生えていますが、フォックス一家が住んでいた頃は、大きなアメリカスズカケノキが一本あるだけで、そのほかは開けたスペースだったそうです。

しばらくいくとフォックス家のお墓があります。一番大きいのは後ろの方にある Lemuel F. Foxさんのもの。1856年にこの場所を開墾したThomas Foxさんの息子さんです。1916年5月に78歳で亡くなっています。フォックス家は数代にわたってここに住んでいたようですね。墓石はこの地域のものではなく、グリーンストーンよりも文字を掘り込みやすい材質だそうです。ちなみにシェナンドー国立公園内には全部で100世帯以上のファミリー墓地があります。

トレイルは、このお墓の少し先が一番低い場所となっていて、そこから少し登る形でトレイルヘッドに戻ります。

ビジターセンターが開いていれば、ギフトショップやブックストアのほか、短いオリエンテーション・フィルムや展示を見ることもできます。

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