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ロッキー山脈国立公園:巨大なマッシュルーム岩を見ながらツンドラの中を歩くトール・メモリアル・トレイル

コロラド

このトレイルは、ツンドラの大地を体感しながら、マッシュルーム型の奇石群「マッシュルームロックス」、ロッキー山脈の素晴らしい景色、「トール・メモリアル」などを見ることができます。高度は、トレイルヘッドで3691mと「アルパイン・リッジ・トレイル」のピーク(3659m)より高く、最高地点では3744mもありますが、勾配がなだらかなので、すぐに息切れがするという感じではなく、ハイキング気分でスニーカーでも気軽に歩けます。トレイルヘッドはトレイル・リッジ・ロード上にある「ロックカット」のすぐ近くです。

●エリア:Rocky Mountain National Park (CO)
●ルート:Tall Memorial Trail (Tundra Communities Trail)(ピストン)
●距離:1.1 mile
●標高差:156 ft
●難易度:🌠(Easy)
●登山口:40°24’44.5″N 105°43’58.4″W(トレイル・リッジ・ロード沿い)

「ロックカット」はドリルと爆破で大きな岩を壊し、真ん中を通れるように切り取った場所で、これによってツンドラ地帯に車で行けるようになりました。

エステス・パーク側から行くと、トレイルのスタート地点は「ロックカット」の200mほど先で、すぐ近くにトイレもあります。

ウィキペディアで「ツンドラ」を調べると「地下に永久凍土が広がる降水量の少ない地域。凍原、寒地荒原」とでてきます。つまり、地面がほぼ一年中凍結して岩石のように固くなっている土地ですが、夏の間は表面だけがとけて草原となり、多くの動物たちの楽園となります。森林限界を超えているので、背の高い木々はなく、草原といっても、岩がゴロゴロしていて、草も少しゴワゴワした感じです。

歩いていると、岩の間からマーモットが顔を出していました。短い夏を謳歌しているようですね。

しばらく歩いていくと、右手にマッシュルーム・ロックスが見えてきます。

近づいてみると、形や色の組み合わせが、本当に巨大なマッシュルームのようです。

回りの眺めも最高。ただし、ツンドラの保護のため、山の方向にはあまり遠くまでいけません。

「マッシュルーム・ロックス」で折り返す人も多いのですが、もと来たトレイルにもどり、さらに奥に進んでいくと、「トール・メモリアル」のある岩がみえてきます。
上にたくさん人が登っているのが遠目にもわかります。

「トール・メモリアル」は、ロジャー・ウォルコット・トール(Roger Wolcott Toll:1883-1936)という人の記念碑です。ナチュラリストで、登山家でもあった彼は、1919年に国立公園局に入局後、1921年にロッキー山脈国立公園の第二代監督官に就任し、様々な形で国立公園に貢献したようです。

このプレートはそれを説明しているもので、この岩の上には「トレイル・リッジ・マウンテン・インデックス」とよばれる金属製のディスクが設置されています。

岩の上によじ登ってみると、ありました。これです。

1941年に設置されたこのインデックスは、単なるシンボル的なモニュメントではなく、ナビゲーション・ツールとしてちゃんと機能するもので、上面にはトレイル・リッジ・ロードの地図が描かれ、このインデックスの場所がその中心に据えられています。側面に入っているストライプのような細い筋は、ロッキー山脈国立公園内にある周囲のすべての山々の名前と標高、そしてこのインデックスからの距離が記されたもので、ディスクの縁の欠けた部分から、盤の上面に沿って覗き込むと、その方向に山を確認することができます。また、ディスク上部の外枠には、当時オープンしていた他の国立公園の名前と、このインデックスからの距離がマイルで記されています。

インデックスのある場所から直下のトレイルを見下ろしたところです。岩は尖った部分もあるし、かなり高さがあるので、登り降りにはくれぐれも気をつけてくださいね。
ツンドラのなかを歩いていけるのはここまでなので、あとは来た道を引き返して駐車場まで戻ります。

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