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ビッグベンド国立公園:日本人ならマストな温泉トレイル!

テキサス

ビッグベンドのリオ・グランデ・ビレッジ周辺には温泉のあるトレイルがあります。その名も「ホットスプリングス・トレイル」。トレイルヘッドから10分ほど歩くと川沿いに温泉の湧き出ている部分があるのです。この温泉は、今は「ビッグベンド温泉」と呼ばれていますが、この辺の地名にちなんで「ボキラス(ボキージャス)温泉」または、1900年代初頭にこの温泉を開発したJ.O.ラングフォードという人物にちなんで「ラングフォード温泉」とも呼ばれます。ラングフォードさんが建てたバスハウス(温泉家屋)はもうなくて、今はセメントの土台しか残ってませんが、それが露天風呂のタブのような役割を果たしています。入るときは水着を着用するのがルールですが、更衣室やシャワーのようなものはないため(トレイルヘッドにトイレはあり)、全身で浸かりたいなら車から水着を着た状態で歩いてきて、その状態で帰るしかありません。冬場などは足湯だけでも気持ちがいいです。いずれにしても、サンダルやタオルを持参するのが賢明。管理人などはいないし、無料で、1年中誰でも自由にアクセスできますが、周辺に宿泊施設はなく、温泉を利用できるのは日中のみとなっていて、野宿をしたり、アルコール飲料やガラス類を持ち込むことは禁じられています。

●エリア:Big Bend National Park (TX)
●ルート:Big Bend Hot Springs Trail
●距離:1.2 mile
●標高差:144 ft
●難易度:🌠
●登山口 : 29°10’39.2″N 102°59’58.2″W

トレイルヘッドまでは、リオグランデ村から約20分、チソスからなら約1時間かかり、最後の未舗装道路(Hot Springs Rd)は、かなり細いクネクネしたダートロードです。キャンピングカーや大型車は一方通行部分を通れないので、手前で停めることになります。

ホットスプリングス・ロード

トレイルヘッドには、川向こうのメキシコからきた人が生活費を稼ぐためにお土産を売っている無人ショップ(といっても値札の付いたモノが地面に直接置かれただけの場所)がありました。馬とかに乗ってリオグランデを渡り、置いていくという話です。厳しい生活なのでしょうが、こういう越境メキシコ人から土産物を買うのは違法行為で、寄付をしてもいけないようです。

しばらく歩くと建物がでてきますが、これはラングフォードさんがここでリゾート施設を経営していた頃の名残で、最初は郵便局の跡、次はモーテル(7室)の跡だそうです

郵便局跡

いかにもリゾート!って感じですね。施設はかなり繁盛していたみたいですが、盗賊に悩まされたり、バスハウスはリオグランデの洪水で何度も水没したらしいです。そのバスハウスがあった場所はまだ先。

右手にリオグランデが見えてきたあと(対岸はメキシコ)、もう少し歩いて、草むらの向こうに何やら人影が見えてきたら、そこが温泉です。

子供連れのファミリーを含め、すでにいっぱい人がいました。
遠目に見ると狭そうですが、近寄ってみるとけっこう広いです。深さは膝くらい。

源泉の温度は105°F(41℃)。行ったのは12月だったし、川の水が流れ込んでいるのか、日本のお風呂よりも若干ぬるめという感じでした。ミネラル分が豊富で体を癒す効果があるようですが、硫黄臭などのにおいはとくにありません。底が泥なので人が歩いたりすると濁りますが、基本的に水は透明で、石鹸やオイルなどを使うのは御法度。

私たちはショーツ姿で石に腰掛け、しばらくまったりと足湯を楽しみました。温泉のあるトレイルというのは米国内でも時々ありますが、アクセスが悪いところが多く、これまで行きたくても行けなかったので、ようやく念願が叶って嬉しかったです。このトレイル自体はまだ先に続き、最初のマップのように、本来ならループを回って完結するのですが、私たちは温泉に浸かれただけですっかり満足し、お湯から上がったあとはそのままトレイルヘッドへ戻りました。私たちがこのトレイルに来た目的は「歩き」ではなく「温泉」だったので。基本的にほとんどの人は温泉を目当てに来ているようでした。

近くにあった案内板に、バスハウスが建っていた時のモノクロ写真(左下)がありました。個人的には、今の方が景色が見えるし、自然にとけこんで、露天風呂の開放感があっていいような気がします。

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