スポンサーリンク

アメリカで山の話に出てくる14ers(フォーティーンナーズ)って何?

山や自然の知識

アメリカの山好きは標高1万4000フィート(4267m)以上の山を14ers(フォーティーンナーズ)と呼びます。こういう山に登るとちょっと人に自慢できるし、わかっている人からは「ほぅ、けっこうやるな」的なリスペストがもらえます。メートル法でいうと中途半端な数字ですがフィートでは区切りがよく、1万3000フィート(3962.4m)だと4000mを超えない山も入るし、1万5000フィート(4572m)以上となると数も少なく、ちょっと普通の人には敷居が高くなるので、基本的な装備で登れる最も高いレンジを入れると、1万4000フィート以上ということになるのでしょう。

アメリカ国内には全部で96峰あり、最も高いのはアラスカのデナリ(2万0310フィート/6190.5m)。以前はマッキンリーと呼ばれ、冒険家の植村直己さんが消息を絶ったことでも知られる非常に難易度の高い山です。アラスカを除く合衆国本土の最高峰はカリフォルニアのシエラネバダ山脈にあるホイットニー(1万4505フィート/4421m)ですが、デイハイクでは1日100人の入山規制があり、希望者が多いので抽選で当たらないと登れません。おそらく普通のハイカーが一番挑戦しやすい地域は、ロッキー山脈の最も高い部分にあたるコロラドで、州内最高峰のエルバート山(1万4440フィート/4401.2m)を筆頭に、14ersが58峰もあります。全山制覇を目指す人もいて、1つピークを踏むたびにスクラッチオフしていけるポスターなどの商品も出回っているほどです。

「4000m以上もあるなら富士山より高いし、登るのはさぞやたいへんでは…」と思いがちですが、なかにはピークのすぐそばまで車でもいけるエバンス山(1万4271フィート/4350m)や、鉄道を使って1時間ちょっとでいけるパイクスピーク(1万4115フィート/4302.31m)など、ただ山頂にいくだけなら簡単に体験できる14ersもあります。

山好きにとってはバケットリストともいわれる14ersで、私はこれまでエルバート山とエバンス山に行きました。エバンスは車で行ったのでとても楽だったけれど、自分の足で登ったエルバートは、たいへんでしたがピークを踏んだ時の感動や達成感は何ものにも変え難いものでした。

タイトルとURLをコピーしました